半導体ニュース 20250918

主要ニュース

1. SMIC、米国制裁回避のため国産リソグラフィー装置のテストを開始 中国の半導体大手SMICが米国からの制裁回避を目指し、国産の液浸DUV露光装置の試験運用を開始しました。これは、中国が半導体製造技術の自給自足を目指す上で大きな進展となり、最大5nmプロセスへの生産拡大につながる可能性を秘めています。米中間の技術競争が激化する中、国際的なサプライチェーンに影響を与える重要な動きです。
2. AI需要に支えられ、メモリ価格が季節変動を無視して急騰 2025年第4四半期にDRAMおよびNANDメモリ価格が季節変動を無視して最大20%急騰しました。これは、AIサーバーや関連機器からの需要が非常に強いためであり、タイトな供給状況が続くと見られています。DDR4スポット価格も高騰しており、買い手は対応に苦慮。2026年までNAND不足が続くとの見方もあり、IT産業全体に影響を与えそうです。
3. 中国ビッグファンド第IIIフェーズ、ハイブリッドボンディング技術への投資で始動 中国政府が半導体産業育成のため設立したビッグファンドの第IIIフェーズが始動し、Piotech Jiankeへの投資を通じてハイブリッドボンディング技術に注力しています。これは、先進パッケージング分野における中国の技術的自立と競争力強化を狙うもので、最先端の半導体製造において重要な戦略的投資とされています。
4. TeslaとValensの契約が、TSMCに対抗する4nmレースでSamsung Foundryを後押し Samsung Foundryは、TeslaおよびValensとの大型契約により、TSMCとの4nmプロセスにおける競争力を高めています。これにより、Samsungは先端プロセス技術における主要顧客を獲得し、ファウンドリ市場での地位を強化。AIや高性能コンピューティング向けチップ需要の増加を背景に、今後の市場シェア拡大が期待されます。
5. ラピダス、2ナノ設計の基本回路でAI推論精度ほぼ100%を達成 日本の先端半導体製造企業ラピダスが、2nmプロセスの設計基本回路においてAI推論精度ほぼ100%という高い性能を達成しました。これは、日本が次世代半導体技術の開発で大きな進展を見せていることを示し、特にAI分野における高性能チップの国産化に向けた重要な一歩となります。
6. 高NA EUV露光装置がDRAM向けに急浮上、2nm以降のプロセス開発に設置へ 次世代の半導体製造に不可欠な高NA EUV露光装置がDRAM製造向けに注目され、imecは2nm以降のプロセス開発のため既存の研究開発ラインに設置すると発表しました。これにより、より微細な回路パターンの形成が可能になり、半導体の性能向上と小型化を推進しますが、高いコストが課題とされています。
7. IntelのGaudi 3 AIチップ、DellのPowerEdgeサーバーに統合 Intelの最新AIチップ「Gaudi 3」が、DellのPowerEdgeサーバーラインナップに統合されることが決定しました。これは、苦戦が伝えられるIntelのAIチップ事業にとって重要な勝利であり、主要なサーバーメーカーとの連携を通じて、データセンターおよびエンタープライズ市場におけるAIソリューションの提供を強化するものです。
8. NVIDIAのCEO、中国のAI市場の現状に失望、中国政府は国産代替品への依存を強化 NVIDIAのCEOは、中国市場でのAIチップの現状に失望を表明しました。これは、中国政府が国内企業によるNVIDIA製AIアクセラレータの購入を規制し、国産製品への依存を強めているためです。米中間の技術デカップリングが進む中、NVIDIAの中国戦略とグローバル市場展開に影響を与える可能性があります。
9. 韓国がSiCパワー半導体技術の自立を推進し、EV需要による成長を狙う 韓国政府は、電気自動車（EV）市場の拡大を見据え、SiC（炭化ケイ素）パワー半導体技術の自立を強力に推進しています。Wolfspeedが200mm SiC材料ポートフォリオを立ち上げるなど、グローバルな開発も活発化しており、韓国はSiC関連の最大学術大会を初開催するなど、この分野での国際競争力を高めようとしています。
10. Apple、折りたたみ式iPhoneの試験生産ライン構築を検討、2026年に出荷増を目標 Appleが折りたたみ式iPhoneの試験生産ラインの構築を検討しており、2026年にはiPhoneの出荷台数を10%増加させることを目標としていると報じられました。これは、Appleが次世代スマートフォン市場への参入を真剣に検討していることを示唆し、スマートフォンデザインの未来と市場競争に大きな影響を与える可能性があります。

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