半導体ニュース 20251113

主要ニュース

1. TSMC、10月売上高が過去最高を更新しGaN技術をGFへライセンス供与 TSMCは2025年10月の売上高が過去最高を記録しました。さらに、同社はGaN（窒化ガリウム）技術のライセンス供与に関する契約をGlobalFoundries（GF）と締結しました。この契約は、650Vおよび80VのGaN技術を対象とし、TSMCがこの分野から撤退し、GFの米国での生産拡大を支援する動きとして分析されています。
2. SKハイニックス、供給逼迫を受け汎用DRAMで70%超の利益率を目指す SKハイニックスは、市場での供給逼迫が続く中、汎用DRAM（非HBM）の分野で70%を超える営業利益率を達成する可能性があると報じられています。同社は2025年におけるHBMの生産体制強化も目標としており、厳しい供給状況と高い価格設定が、同社の記録的な収益性向上に寄与しています。
3. AIチップ需要の急増が主要ICディストリビュータの売上高を過去最高に牽引 ICディストリビュータ大手のWT MicroelectronicsおよびWPG（大聯大）は、AIチップに対する需要が著しく高まった結果、2025年10月の売上高で過去最高を記録しました。この記録的な業績は、AI関連の半導体エコシステムが、川下の流通業者レベルでも強力な成長を示し続けていることを立証しています。
4. ASML、韓国キャンパス開設でSamsungおよびSKハイニックスとの連携を強化 半導体製造装置大手ASMLは、韓国の華城に新たなキャンパスを正式に開設しました。この取り組みは、韓国の主要顧客であるSamsungとSKハイニックスとの関係を深め、先進的な半導体技術分野における協力を強化することを目的としています。
5. Samsung、副会長退任と大規模な経営陣刷新、100年史記録TFを結成 Samsungでは副会長の退任を契機に、大規模な経営陣の刷新が実行されました。また、同社は100年史を記録するためのタスクフォースを結成しており、これはイ・ジェヨン会長が推進する「ニューサムスン」の新たなビジョンや方向性が盛り込まれる可能性があるとして注目されています。
6. AMDが次世代CPUロードマップを公開、Zen 7が初めて確認される AMDは最新のCPU製品ロードマップを発表し、これまで未公開だった「Zen 7」の計画を初めて確認しました。これにより、2026年に登場予定の「Zen 6」を含む次世代ラインナップの概要が明らかになり、Zen 7は今後の真の技術的飛躍として位置づけられています。
7. Anthropic、米国AIインフラに500億ドルの巨額投資を計画 主要なAI企業であるAnthropicは、米国のAIインフラストラクチャに対して、総額500億ドル（約7.5兆円）という大規模な投資を行う計画を発表しました。この投資は、AI技術の開発と運用に必要な基盤整備を加速させるものであり、AI分野における米国での競争激化を象徴しています。
8. DRAMスポット価格がモジュール価格を超過、メモリ市場の急騰の兆し メモリスポット価格の最新動向として、DRAMチップのスポット価格が、完成品であるモジュール製品の価格を上回る状況が発生しており、これは市場価格のさらなる急騰が差し迫っていることを示唆しています。これに呼応し、ChipMOSはメモリ需要の回復により黒字に転換しました。
9. AMDのAIチップがデータセンター収益を牽引、5年で1000億ドルに到達予測 AMDのAIチップがデータセンター部門の収益の主要な推進力となっており、今後5年間で年間平均成長率（CAGR）60%という驚異的なペースで拡大し、収益が1000億ドルに達することが期待されています。この予測は、AIがAMDの長期的な成長戦略の中核であることを示しています。
10. 中国のSMIC、AIチップ不足の深刻化に伴い生産出力を制限 中国国内でAIチップの不足が広がる中、中国のファウンドリ大手であるSMIC（中芯国際）が、AIチップ関連の生産出力を制限していると報じられました。この措置は、高性能AIチップの供給が国際的な制限により、中国国内の製造能力を圧迫していることを示しています。

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