半導体ニュース 20250815

主要ニュース

1. サムスン、日本に1億7,000万ドルのパッケージング拠点を計画し、TSMCに挑む サムスンは、2027年3月の開設を目指し、横浜に1億7,000万ドル規模の先端チップパッケージング研究開発センターを計画しています。これは、AI時代の半導体技術において台湾のTSMCに対抗し、日本を重要な拠点として活用する戦略的な動きであり、半導体業界の競争構造に大きな影響を与える可能性があります。
2. Intel、最先端の18Aプロセスで非x86 SoCへの対応をデモ、Appleのようなファブレス顧客獲得を目指す Intelは、その最先端の18Aプロセスが非x86 SoCに完全に適合していることをライブデモで示しました。これにより、AppleのようなARMベースのファブレス企業を顧客として獲得し、ファウンドリ事業を強化する狙いがあります。これは、Intelが長年の自社製造路線から大きく転換し、他社との競争力を高める重要な戦略と見られます。
3. AMDのRyzenデスクトップCPUが2025年第2四半期に市場シェアを大幅拡大、収益がデータセンター向けEPYCに匹敵 AMDのデスクトップ向け「Ryzen」CPUが2025年第2四半期に市場シェアを大幅に伸ばし、「EPYC」CPUの収益にほぼ匹敵する成績を記録しました。特にX3DモデルとAM5プラットフォームが新たなx86レコードを樹立し、PC市場におけるAMDの競争力と存在感が著しく向上していることを示しています。
4. トランプ米政権、国内チップ製造能力強化のためIntelへの株式取得を検討と報じられる トランプ米政権が国内半導体製造能力の強化を目的として、Intelへの出資を検討していると報じられ、これを受けてIntelの株価が7%急騰しました。これは、国家安全保障の観点から半導体サプライチェーンの国内回帰を進める米国政府の強い意志を示すものであり、産業政策に大きな影響を与えます。
5. DeepSeekのR2モデルが停滞、HuaweiのAscendチップがNvidia H100の性能に及ばず DeepSeekのAIモデル「R2」のリリースが遅延しており、中国当局がHuaweiのAscend AIチップの使用を推奨したことが原因と報じられています。HuaweiのチップがNvidia H100の性能に及ばないことが明らかになり、中国がNvidiaの代替品を必要としている現状を浮き彫りにしています。
6. NVIDIAのRubin AIアーキテクチャが計画通り進行中、AMD Instinctシリーズに対し世代優位を維持 NVIDIAの次世代AIアーキテクチャ「Rubin」の開発が順調に進んでおり、同社が年次リリースサイクルを堅持していることが確認されました。これにより、NVIDIAはAMDのInstinctシリーズに対して世代的なリードを維持し、2025年には「Blackwell」がハイエンドGPU出荷市場を支配すると予測されています。
7. サムスン会長、12段HBM3E取引進展の中、Nvidiaへの接近を示唆 サムスン会長が、Nvidiaとの12段HBM3E（高帯域幅メモリ）取引が近づいている中で、Nvidiaとの連携強化を示唆していると報じられました。これは、AIおよびデータセンター市場における高機能メモリの需要が加速する中、サムスンがNvidiaとの戦略的パートナーシップを深め、市場での影響力を拡大する重要な動きです。
8. 台湾、セクション232に基づく米国の半導体関税引き上げを警告 台湾が、米国が通商拡大法232条に基づき半導体製品への関税を引き上げる可能性について警告を発しました。これは、米中間の貿易摩擦が激化する中で、米国が国家安全保障を名目にさらなる保護主義的措置を講じる可能性を示唆しており、世界の半導体サプライチェーンに新たな不確実性をもたらす懸念があります。
9. 日本の関東電化工業の火災がNF₃供給を脅かし、TSMC、Samsungなどのチップメーカーに警戒を促す 日本の関東電化工業で発生した火災が、半導体製造に不可欠なガスであるNF₃（三フッ化窒素）の供給を脅かしており、TSMC、Samsung、Rapidusなどの主要チップメーカーに警戒を促しています。この供給問題は、世界の半導体生産に影響を及ぼす可能性があり、サプライチェーンの脆弱性が浮き彫りになりました。
10. 研究者たちがチップ上に初の『マイクロ波脳』を構築、OKIが300mmシリコンウェハー上への光半導体集積技術を開発 研究者たちが「チップ上の初のマイクロ波脳」を構築したと発表し、新たなコンピューティングの可能性を示しました。また、OKIは300mmシリコンウェハー上に光半導体を集積するための「タイル型CFB技術」を開発しました。これらの進歩は、次世代のAIハードウェアや光エレクトロニクスにおける重要なブレークスルーとなる可能性があります。

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