半導体ニュース 20250926

主要ニュース

1. インテルとアップル、潜在的な投資交渉を模索 インテルは、ファウンドリー部門の復活を目指し、アップルとの間で潜在的な投資について初期の交渉に入っていると報じられています。この交渉は、インテルがファウンドリービジネスを強化するための鍵と見なされており、NVIDIAがインテルに50億ドル規模の取引を行った前例（1997年のマイクロソフトによるアップル救済を想起させるもの）に続く動きとして注目されています。
2. TSMC、先進ノード開発を加速し、アリゾナのリーダーシップを再編 TSMCは、2025年第4四半期に中央台湾サイエンスパーク内で1.4nmファブの着工を予定しており、2028年までにA14ノードの量産体制を構築するためFab 25を急速に推進しています。また、後継体制の強化に伴い、アリゾナ工場のリーダーシップを再編する動きも見せています。さらに、TSMCはEDAパートナーと協力し、AIを活用してチップ設計のエネルギー効率を10倍向上させる計画です。
3. NVIDIAがインテルに50億ドルを投資し、AIスーパーチップ同盟を形成 NVIDIAはインテルに50億ドルを投資し、AIスーパーチップの共同開発を進めるAI超級晶片同盟を形成しました。この大規模な取引は、半導体業界において戦略的な提携の重要性を示すものであり、インテルの復活に向けた大きな動きとして、過去のマイクロソフトによるアップルへの投資を思い起こさせると論じられています。
4. インテル、旧型CPUの価格を10％以上引き上げ インテルは、AI PCの需要不足を背景に、2025年第4四半期に旧型のCPU（特にRaptor Lakeチップや13世代CPU）の価格を10%以上引き上げると報じられています。これは、市場における需要の変化と、旧世代製品の収益性を確保するための戦略的調整と見られます。
5. Qualcomm、次世代SnapdragonチップでAI性能を大幅強化 Qualcommは、「Snapdragon 8 Elite Gen 5」と「Snapdragon X2 Elite Extreme」を発表し、AI性能を大幅に強化しました。特にSnapdragon X2 Elite Extremeは、Appleの統合RAMアーキテクチャに類似したSiP（System in Package）メモリ構成を採用し、高い帯域幅を確保しています。Snapdragon 8 Elite Gen 5はマルチコア性能で最速のモバイルCPUとなりましたが、A19 Proよりも多くの電力を消費することも示されています。
6. MicronとTSMC、HBM4Eメモリの開発で提携 MicronはTSMCと提携し、次世代の高帯域幅メモリ（HBM4E）の開発を進めており、2027年の発売を目指しています。これは、AIチップの需要拡大に伴い、高性能メモリ市場での競争と技術協力が加速していることを示しています。
7. SK hynix、2027年までにEUV装置の保有台数を倍増へ SK hynixは、2027年までにEUV（極端紫外線）露光装置の保有台数を倍増させる計画であり、これにより世界で第3位のEUV保有企業となる可能性があると報じられています。これは、同社がDRAMおよびHBMといった先進メモリ製造において、技術的な優位性を確立するための積極的な投資姿勢を示しています。
8. 台湾、南アフリカ向けチップ輸出規制を巡る外交対立 台湾は、珍しい外交的対立の中で南アフリカ向けチップ輸出を制限する措置を取りましたが、南アフリカからの協議要請を受けて、この輸出規制の発動を延期しました。これは、台湾の半導体供給能力が国際政治・外交において重要な交渉材料となっている現状を浮き彫りにしています。
9. アリババ、AIチップエコシステムの構築でファーウェイと対立激化 アリババは、独自のAIチップエコシステムの確立に乗り出し、この分野でファーウェイとの対立を激化させています。これは、中国国内におけるAI技術の設計およびパッケージング分野での主導権を巡る競争が激化していることを示唆しています。
10. AIブームが世界のユニコーン企業の合計時価総額を1.4兆ドルに押し上げ AIブームの影響により、世界の「ヘクトコーン」（評価額1,000億ドル以上の未公開企業）の推定合計時価総額が1.4兆ドルに達し、その中でもOpenAIが市場をリードしています。また、AI需要の増加は、汎用サーバーや企業向けSSDの売上成長を牽引しており、半導体設備セクターの株価を大幅に押し上げています。

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