半導体ニュース 20250805

主要ニュース

1. SKハイニックス、HBM4価格を70%引き上げ SKハイニックスがHBM4の価格を70%も大幅に引き上げると報じられた。これはHBM市場の独占的な地位を活用し、早期納品に対して高額なプレミアムを課しているためとみられる。AIチップ需要の高まりを背景に、高帯域幅メモリ市場における同社の支配力を示唆する動きである。
2. TSMC、2026年までに2nm工場がフル稼働、生産増も顧客に「救済なし」 TSMCは2026年までに4つの2nm製造工場がフル稼働し、月間60,000枚のウェーハを生産する予定。しかし、この増産は顧客にとって供給逼迫の「救済」にはならないと報じられており、最先端半導体の供給不足が継続する可能性を示唆している。
3. Samsungファウンドリ稼働率回復、AIチップ需要とTesla契約が牽引 Samsungのファウンドリ稼働率が、AIチップの需要と新たな受注拡大により回復している。特に、大規模なTeslaとの契約がその成長を大きく後押ししていると予測されている。これは、主要なファウンドリがAIと自動車分野の成長から恩恵を受けていることを示す重要な兆候である。
4. Nvidia H20 GPU、米商務省の輸出ライセンス滞貨に巻き込まれる NvidiaのH20 GPUが、米商務省における過去30年間で最悪とされる輸出ライセンスの滞貨に巻き込まれていると報じられた。これにより、数十億ドル相当のGPUやその他の製品が宙に浮いた状態にあり、NvidiaのAIチップ供給戦略に大きな影響を与える可能性がある。
5. ASE、AI需要により2025年設備投資を55億ドルに増額 半導体パッケージング大手ASEは、AI関連需要が先端パッケージングラインに大きな負担をかけていることを受け、2025年の設備投資を55億米ドルに引き上げると発表した。これは、AIチップ製造における先端パッケージングがボトルネックとなっており、その解消に向けた大規模な投資が必要とされている現状を反映している。
6. AMD、NVIDIAのAI支配への主要な脅威となる可能性 / Ryzen 9000 Zen 5 CPU発表 AMDがNVIDIAの長年のAI市場支配に対する次の主要な脅威となる可能性があると報じられている。特にRadeon RX 9070 XTの販売がドイツの大手小売店でRTX 50シリーズ全体の販売にほぼ匹敵するほど好調であり、さらに新しい3D V-Cache搭載のRyzen 9000「Zen 5」デスクトップCPUを準備している。
7. NVIDIA、中国でRTX 50シリーズの価格引き下げを計画 NVIDIAは、中国市場における販売不振を背景に、今月中にRTX 50シリーズの価格を引き下げる計画であると報じられた。これは、世界的なAIチップ需要の高まりとは対照的に、特定の地域やコンシューマ向けGPU市場において、需要の弱さや競争圧力に直面している可能性を示している。
8. TSMC、GaNからAIと先進パッケージ技術に全面的に注力 TSMCが窒化ガリウム（GaN）技術への注力を減らし、人工知能（AI）と先進パッケージング技術に全面的にシフトしていると報じられている。これは、AIチップの性能向上と小型化において先進パッケージングが不可欠となる中、世界最大のファウンドリ企業が次世代技術の主戦場を明確にしていることを示唆する戦略的な転換である。
9. 韓国、7月の半導体輸出が過去最高を記録、HBMとDDR5需要が牽引 韓国の7月の半導体輸出額が前年比31.6%増となり、過去最高を記録した。この大幅な伸びは、高帯域幅メモリ（HBM）とDDR5メモリに対する強い需要によって牽引されたものであり、グローバル半導体市場、特にAI関連メモリ分野の堅調な回復を示唆している。
10. 浙江大学、猿の脳に似たニューロン型スーパーコンピュータを開発 浙江大学が、猿の脳に類似したニューロン型スーパーコンピュータの開発に成功した。これは、人間の脳の構造と機能を模倣することで、より効率的で強力なAI計算を実現する次世代コンピューティング技術の進展を示すものである。AIと脳型チップ研究における重要なブレークスルーと期待される。

ニュース一覧