半導体ニュース 20250731

主要ニュース

1. サムスンとテスラのAIチップ契約：サムスンはテスラとのAIチップ契約により、同社のファウンドリ事業が復活の夜明けを迎え、2nmプロセスの採用や、2028年にテスラ向けチップ生産を拡大し2029～2032年にピークに達する可能性が高いとされています。また、この取引は韓国に米国の関税交渉で新たな交渉力をもたらし、サムスンはテイラーでの工場拡張や先進パッケージングの導入を検討していると報じられています。
2. 米韓関税交渉の合意：サムスン・テスラ契約という背景もあり、米国と韓国の間で関税交渉が合意に達し、韓国大統領は「主要国と同等またはそれ以上の条件で、大きな苦局を乗り越えた」と表明し、輸出環境の不確実性が解消されたとされています。
3. AIチップ需要の急増と関連企業の好調：強いAIチップ需要と円安を背景に、日本のアドバンテストは2025年度の業績見通しを引き上げました。また、NVIDIAは中国のクラウドサービスプロバイダーから30万個のH20チップを受注したと報じられており、これは中国のCSP（クラウドサービスプロバイダー）ブームを示唆しています。
4. 先進パッケージング技術CoWoPの動向：NVIDIAはRubin GR150 GPUからCoWoP（Chip-on-Wafer-on-Platform PCB）パッケージの採用を検討しており、この技術がCoWoSを超える革命的なものになるか、単なる話題性で終わるか、PCBメーカーの間では懐疑的な見方も示されています。
5. ASMLの米国設備出荷における関税免除：ASMLは米国への設備出荷に関税がかからず、これによりTSMCやサムスンといった主要半導体メーカーが米国国内に施設を設立する際に容易になることが期待されています。
6. Qualcommの堅調な業績：Qualcommの2025年第2四半期の収益は予想を上回り、103.7億ドルの売上を記録しました。Snapdragonブランドが総売上の61%を占め、同社はAppleの顧客としての離脱を補うべく積極的に多角化を進めています。
7. Micronによる業界初のPCIe Gen6 SSD発表：Micronは最大28GB/sの読取速度を誇る世界初のPCIe Gen6 SSD「9650 SSD」を含む、AI革命を支えるデータセンター向けの高容量・超高速ストレージソリューションを発表しました。
8. Rapidusの2nm GAAトランジスタ試作開始：日本のRapidusが2nm GAA（Gate-All-Around）トランジスタの試作を開始し、先進半導体製造技術の確立に向けた具体的な一歩を踏み出しています。
9. 中国のAIインフラ強化と国産チップ開発：中国はAIインフラ強化の一環として初の光インターコネクトGPUスーパーノードを公開し、国内企業であるLisuanとIntellifusionはSMICベースのGPUとNPUを発表し、中国のAIスタックを支える動きを加速させています.
10. AMDのAIおよび高性能CPUの進展：AMDはPC向けAI性能向上を狙い、ゲーミングGPUに似た専用ディスクリートNPUの導入を検討しています。また、Threadripper 9980Xは32コア少ないにもかかわらず、96コアのThreadripper PRO 7995WXを凌駕する性能を見せるなど、Zen 5 Threadripperチップの強さを示しています。

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